腕貫探偵いわゆる「安楽椅子もの」の連作短編集。舞台は櫃洗市。市内の大学構内、病院、警察署内、はたまた路上に臨時開設された 「市民サービス課臨時出張所」の市役所職員が、その場に居合わせた不思議な 体験をした人の謎を解決するというストーリー。全部で7編のストーリーだが、 「スクランブル・カンパニー」が一番気に入った。 超絶美女と平凡な男という組み合わせが「匠千暁シリーズ」に通じるものがある。 この作者独特の超能力やモンスター、超常現象は出てこない。 探偵役の職員の正体や相談窓口の開設理由については、何も言及されていないので、 今後も連作が続きそう(実際、続いているのかも)。 謎解きはロジック主体で、びっくり仰天するような仕掛けはないが、軽く読むにはよいでしょう。 腕貫探偵 |